2014年タラ号地中海プロジェクト

© Tara mediterranée

タラ号は4年間にわたり北極海を含む世界の海を航行した後、20145月から11月にかけて地中海探査を行いました。このプロジェクトには、地中海にまつわる多くの環境問題の啓発と、プラスチック汚染についての科学的調査という2つの側面がありました。

 

地中海沿岸地域には沿岸諸国22カ国に4億5千万人が暮らしています。地中海は地理・気候的に恵まれた環境であるため、その面積が全海洋のわずか0.8%であるにもかかわらず、全海洋の8%近くの海洋生物が生息しています。今日ではこの一帯の巨大都市圏は飽和状態となり、全世界の海運の30%が地中海上で行われています。陸からの汚染に引き起こされた難題が積み重なり、住民とあらゆる生物にとってかけがえのない海洋生態系が危険にさらされています。中でも、微小なプラスチック片が海中に増え、食物連鎖を経て、私たちの食事の中にも当然含まれているだろうということが特に問題となっています。水質浄化や廃棄物の管理、生分解性プラスチックの開発、持続可能な観光産業の発展や国連の生物多様性に関する条約、ヨーロッパ連合により数十年前から勧奨されてきた海洋保護区の創設など、具体的な解決策を推し進めていくことが急務です。

 

SPENCER_LOWELL_TARAタラ号地中海探検プロジェクトにて、マイクロプラスチックのサンプルを調査中。 © スペンサー・ラウエル

 

2003年以来、タラ号にとって2度目となるこの調査は、地中海にまつわる多くの環境的問題を解決するため、タラ号財団が様々な地域・地方団体の努力を促すきっかけとなりました。

 

地中海の都市や産業の開発は、とりわけ90%以上が陸からの廃棄物や汚染によって数多くの問題を引き起こしています。汚染を減らすという難しい課題に加え、海上交通や炭化水素の研究、魚の乱獲、観光業などを適切に管理することは、地中海の環境の健全な維持のために現在の取り組みの中で欠かせない要素です。

 

大きな損傷を受けた生態系を修復し、魚の資源量を維持し、危険にさらされているいくつもの種を保護するため、海洋保護区の創設と管理を支援することも同じく重要な課題です。警戒を呼びかけて叫ぶのでもなく、また単に事実を確認するのでもなく、私たちはプラスチックの未来へ向けての様々な解決法や技術革新を促し、それらを地域、国家、そして国際レベルで政治的プロセスに具体的に組み入れたいと考えています。

 

Tara Med Map