プラスチックゴミの海への侵入を防ぐには?

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ヨーロッパの南、地中海での調査後も、タラ財団は啓発活動というミッションに引き続き取り組み、注意を喚起し、教育活動や海のプラスチックゴミ削減のための方策を提案し続けています。

プラスチックは非常に大きな可能性を秘めた素材です。わずかな費用で製造することができ、理想的ともいえる特長を有しています。軽くて丈夫で耐久性に優れ、柔らかすぎず、硬すぎず、透明にも不透明にもなるプラスチックは、あらゆる製品に用いられています。20世紀以降、プラスチック材の生産と消費は建設、自動車、電子工業など、あらゆる産業分野において爆発的に増大し、現在では3億トンに迫る勢いです。プラスチックが耐久性に優れているといっても、実はその多くは短期間での使用のために生産されています。半分近くが、製品が買われると同時に捨てられる梱包材になっているのです。使用期間は短くても、プラスチックは環境内に長い間残ります。消費された後、収集してリサイクルされない限り、プラスチックは必ず自然の中、特に海でその長い寿命を終えることになります。この事実を知ると、多くの人は地球上の海を清掃する技術に頼ることを考えます。

しかし清掃が不可欠であるにせよ、それだけで満足してしまっては、根本的な原因に対処せず、結果にだけ対処するという愚を冒すことになります。今こそ、根本的な問題に取り組まなくてはなりません。ゴミが海に入るのを防ぐことによってのみ、地中海を持続的に保護し修復することが期待できるのです。

 

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削減、再利用、リサイクル

現代社会において、自分がどれだけのゴミを出しているのか意識している人は非常に少ないといえるでしょう。ゴミが海に辿り着かないようにするためには、まず自分の行動から変えていかなくてはなりません。そこにはゴミを減らすことや再利用、リサイクルも含まれます。その意味で、消費者は非常に重要な役を担っているのです。つまり使い捨てではなく長持ちし再利用できる製品を選ぶこと、梱包材が少ない、あるいは全くない製品を選択すること、使わなくなったものを再利用すること、そしてレジ袋を受け取らないこと、などです。消費者は使わなくなった製品を分別し、可能な限りリサイクルの流れにのせる責任があります。

企業の責任

プラスチック廃棄物の予防は、その発生源の近く、つまり製造者、仲介者、販売者のレベルでも行わなくてはなりません。プラスチック製造企業に生産をやめるよう要求することは馬鹿げたことですが、「産業責任」は廃棄物の生成を削減するための鍵となる概念です。包装を減らし、維持しやすい製品、修理可能で長持ちする製品、再利用やリサイクルに適した製品を作り出すことによって、企業は全く新しい流れを生み出すことができます。

1回限りの使用のためのプラスチックの禁止:地中海でのキャンペーン

レジ袋などのビニール袋の使用は、長い間、私たちの日常生活の一部となってきました。しかし、この習慣が海の環境に与える重大な影響が、研究によってますます明らかにされています。航海中にプラスチック汚染を目にしたことやフランスが2016年から薄いビニール袋を禁止する決定をしたことを受けて、タラ号プロジェクトは現在、地中海沿岸のすべての政府に具体的な行動を喚起しています。海と人類が健康でいるために、環境にとってはまさに災厄としか言いようのない製品である使い捨てプラスチックの全面的な禁止が必要です。