5月15日(水)東京に寄港した科学探査スクーナー船タラ号は東京2020オリンピックを「使い捨てプラスチックフリー」にと呼びかけた。コップやストロー等の一度きりしか使用しないプラスチックの多くが最終的に海洋へ流れつき、汚染へとつながる。
2016年5月28日にフランスのロリアン港を出航してからタラ号は太平洋を航行し、プラスチック片やプラスチック粒子を採取し続け、世界中の海水の解析を行っている。
6月にはハワイとカリフォルニアの間に存在するプラスチックゴミの浮いた巨大な「大陸」を通過するため、その分野の専門家7名の国際科学者チームが乗船し調査する予定だ。
「プラスチックゴミは私たちが、例えばキャンプをした時、または家から、農業から、工業から、台所から出され、風に乗って川へ、そして海へと流れ着きます」とタラ号が東京湾停泊中に開催された記者会見でタラ財団事務局長のロマン・トゥルブレは言う。
海に浮くプラスチックゴミの一部は小さな破片となり、そこに微細な藻や生物が宿り、匂いから餌と勘違いした魚がそれらを食べ、食物連鎖に入り込むことになる。
「誰かが海の掃除をしてくれると思わないほうがいい」怠けることを助長する「危険」があるとAFPに訴えた。
「プラスチックの消費を減らす」ことこそが大事。「日本はゴミの細かい分別が世界中でもっともしっかりとしており、サーキュラーエコノミー(循環型経済モデル)に一番近い存在なのに、過剰包装を好む傾向があり、かなり対照的な現象が起こっています」とトゥルブレ氏は言う。
「東京2020オリンピックで使い捨てプラスチックフリーを目指すのはいかがでしょうか?」と記者たちに呼びかけた。
「東京2020オリンピックの開催前や開催中に使い捨てプラスチックの使用についての注意を喚起したいと私たちは考えます。」そして使い捨てプラスチックの代わりに生分解性プラスチックや紙容器の使用を推奨したいとのこと。
Romain Troublé – © Tara Expeditions Foundation
東京2020オリンピックが持続可能性を残すプランを近々発表するとスポークスマンがAFPに伝えています。
日本のプラスチックゴミの管理施設によると2015年には、日本では964万トンのプラスチックが消費されている。
また、2017年Science Advancesの科学発表によると、人類は83億トンのプラスチック(リサイクルによって製造されたプラスチックは除外)を年々加速しながら製造してきた。