地球のために活動するスクーナー船、タラ号

サンゴ礁保全のために、今すぐできる6つのローカルアクション

© Pierre de Parscau / Fondation Tara Expéditions

太平洋のサンゴ礁の大部分を観察、サンプリングし、そして前例のない規模でそれらを比較することに2年以上を費やした結果、私たちの最初のインベントリー(まだ完全、最終的なものではない)から 第一の結論に至りました。サンゴは、適応や順応のための時間が与えられれば、気候変動に対する回復力を持っています。

まだ時間はあります。 世界中で5億人を超える人々が依存している生態系を保全するための、すべての行動手段は私たちの手の中にあります。サンゴの生態系が地球温暖化に対処するには、今後5年以内にCO2排出量を削減することが不可欠です。非常に短い期間においては、破壊的な環境政策に終止符を打つことで、サンゴ礁に再生と適応の時間を与えることが可能です。サンゴ礁が温暖化に適応し、ますます頻度が増加している白化現象から回復するためには、地域の負荷から保護されなければなりません。

1. 廃棄物、特にプラスチック廃棄物の管理を改善する

マクロプラスチック(大型海洋プラスチックごみ)およびマイクロプラスチックは、サンゴの病態を誘発する可能性のある侵入種、ウイルス、細菌の乗り物として機能します。 海洋のプラスチック汚染を回避するための解決策は、実際には陸上にあります!つまり、使い捨てプラスチックを制限し、より海洋に配慮した新しい材料を発明し、循環経済を実現する方法を見つける必要があるのです。廃棄物、特にプラスチック廃棄物の管理を改善することは、ごく短期間で可能なのです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA© Eric Rottinger – Kahi Kai / タラ財団

2. 農業および畜産からの排水の影響を制限する

畜産や農業だけでなく工業からも排出される水には、環境に有害なさまざまな有機分、化学成分、農薬が含まれています。それらの毒性と、陸上、海洋およびサンゴの生態系を破壊する能力のために、これらの排水は礁湖の健康を破壊する可能性があります。これは政治家から警戒を高められるべき問題です。

3. 森林伐採を制限し土壌を安定させる

サンゴに与える森林活動の影響は、とても無視できるものではありません。耕作のために広大な土地を切り開くことは、特に大雨の時期の、水の流出を促進します。この流出は堆積物を海に運び込み、サンゴ礁を覆い、サンゴ礁に不可欠な照度を下げることになります。

4. 最も破壊的な漁法を禁止または制限する

トロール漁、ダイナマイト漁、そしてシアン化合物を使った漁は、海洋生態系にとって非常に破壊的な漁法です。一部の国では禁止されていますが、他の国では今日でも行われ続けています。一度のダイナマイトの爆発で、最大20メートルのサンゴ礁に回復不能なダメージを与える可能性があります。

Millepora Platyphylla 1 _ Credit Lauric Thiaultイタアナサンゴモドキの群体 ©Lauric Thiault / タラ財団

5. 海岸線を管理する

沿岸域および流域の管理は、サンゴ礁の健康状態を改善するうえでますます重要になっています。世界的な人口増加に直面して、海岸はますます発達しています。複合観光施設、工業港、橋、海岸沿いの家や堤防はしばしば完全にサンゴ礁を破壊し、ときにはそれが建築材として使われることもあります。それ故、主要な沿岸インフラの開発においては、環境基準が優先事項と見なされることがきわめて重要です

6. 地域住民の関与と啓発

自分たち自身の環境を守るために、若い人たち、特にサンゴ礁のある場所または近くに住み、第一にそこに関わりになっている人たちを教育することが重要です

地球温暖化に対するサンゴの保全は、今後5年間のCO2排出量削減と密接に関係しています。しかし地域的には、ごく短い期間において、破壊的な環境政策を中止し、サンゴ礁が再生し適応する時間を与えることが可能です。 「サンゴは、その回復力のために、今後も常に存在するでしょう。今、私たちが目にしているのは、サンゴの占める割合が藻類の占める割合より少ない構造へのサンゴ礁の変化です。この変化は特定の島々の経済、そしてその社会の存続にさえも影響を与えるでしょう」とタラ号プロジェクトの科学ディレクターであるセルジュ・プラヌ(フランス国立科学研究センター【CNRS】)は解説しています。